- 歯や口の健康維持からフレイルを防ぐ
歯科衛生士を目指しましょう -
現在の日本は、超高齢社会を迎え、高齢者の尊厳と保持、また自立生活の支援を目的とした、地域包括ケアシステムが進められています。高齢になると、筋力、認知機能、社会とのつながりなどが低下します。この状態を「フレイル」といい、フレイルがさらに進むと、要介護状態になります。フレイルの兆候を早期に発見できるのが、口の些細な衰えである「オーラルフレイル」です。
歯や口の健康が損なわれると、美味しい食事、楽しい買い物や旅行などが制限され、外出や外食をする気がなくなり、次第に社会とのつながりも減少します。むし歯があることで、噛むと痛い、歯がぐらぐらする、歯が抜けたままである、入れ歯が合わないなどにより、噛めない食物が増えると「オーラルフレイル」「フレイル」「要介護」という悪い連鎖が起こります。このことから、要介護にならないためには、歯や口の健康維持が重要であることがわかります。健康を維持するために、お口の機能の低下を早い段階で防ぐのが歯科衛生士の仕事です。心優しい思いやりのある歯科衛生士になって、一緒に社会貢献していきませんか。
校長伊藤 孝訓
略 歴:日本大学大学院松戸歯学研究科修了(歯学博士)/日本大学松戸歯学部歯科総合診療学講座前教授/日本口腔診断学会理事/日本総合歯科学会監事/日本歯科専門医機構総務担当理事など
編著書:医療面接のアートとサイエンス、患者ニーズにマッチした歯科医療面接の実際など